物流担当者が知っておきたい主要宅配業者各社の特徴
ワザモノ編集部
EC通販や店舗配送、企業間物流において、商品をお客様や取引先へ届けるために欠かせないのが配送会社です。
配送会社によって、運賃だけでなく、対応できる荷物の大きさや重量、配達地域、時間帯指定、置き配、冷蔵・冷凍対応、法人向けサービスなどが異なります。そのため、「どの配送会社が自社の商品や販売方法に合っているのか分からない」と悩む企業様や物流担当者様も少なくありません。
本記事では、国内の主要な配送サービスであるヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、福山通運、西濃運輸の特徴を、2026年7月時点の情報をもとに解説します。
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国内の主要な配送会社5社

国内では多くの配送会社がサービスを提供していますが、宅配便や企業間配送で広く利用されている主な事業者として、次の5社が挙げられます。
- ヤマト運輸「宅急便」
- 佐川急便「飛脚宅配便」
- 日本郵便「ゆうパック」
- 福山通運「フクツー宅配便」
- 西濃運輸「カンガルー便」
国土交通省が公表している令和6年度の宅配便(トラック運送)取扱実績では、ヤマト運輸の「宅急便」が47.2%、佐川急便の「飛脚宅配便」が25.8%、日本郵便の「ゆうパック」が22.2%となっています。
続いて、福山通運を中心とする「フクツー宅配便」が2.8%、西濃運輸を中心とする「カンガルー便」が1.9%となっており、上位3サービスだけで全体の約95.2%を占めています。
ただし、宅配便の市場シェアが高い会社が、必ずしもすべての企業にとって最適とは限りません。配送先が個人宅か企業か、荷物が小型か大型か、冷蔵・冷凍品か、1日当たりの出荷量がどの程度かなどによって、適した配送会社は変わります。
| 配送会社 | 主なサービス | 通常サービスの目安 | 主な特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| ヤマト運輸 | 宅急便 | 200サイズ・30kgまで | 個人宅配送・ネコポス・小型EC配送 | EC通販・アパレル・雑貨・小型商品の個人宅配送 |
| 佐川急便 | 飛脚宅配便 | 160サイズ・30kgまで ラージサイズは260サイズ・50kgまで |
BtoC・BtoB配送・大型荷物・ラージサイズ | EC通販・個人宅配送・大型商品・法人配送 |
| 日本郵便 | ゆうパック | 170サイズ・25kgまで 重量ゆうパックは30kgまで |
郵便局ネットワーク・ゆうパケット・コンビニ発送 | 小型荷物・メール便・全国配送 |
| 福山通運 | フクツー宅配便 | 160サイズ・30kgまで | 企業間配送・店舗配送・ロールボックス輸送 | 店舗納品・法人配送・ケース配送 |
| 西濃運輸 | カンガルー特急便 | 荷物の内容や条件に応じて見積り | 企業間物流・大型・重量物・パレット輸送 | 大型貨物・パレット輸送・企業間物流 |
※取扱条件は、発送地域、配達地域、契約内容、荷物の形状、営業所などによって異なる場合があります。実際の利用時には各配送会社への確認が必要です。
主要配送会社1:ヤマト運輸

ヤマト運輸の代表的な配送サービスは「宅急便」です。個人宅向け配送やEC通販で広く利用されており、受取日時や受取場所の変更など、荷物を受け取る側の利便性を重視したサービスが充実しています。
宅急便では、荷物の縦・横・高さの合計と実重量を比較し、大きい方のサイズ区分が適用されます。通常の宅急便は60サイズから200サイズまであり、最大重量は30kgです。
ただし、180サイズと200サイズは最大30kg、1辺の長さは原則として170cmまでなどの条件があります。また、クール宅急便は120サイズを超える荷物には対応していません。
小型荷物には、専用BOXを使用する「宅急便コンパクト」のほか、郵便受けへ配達する「ネコポス」も用意されています。
ネコポスは、衣類、アクセサリー、化粧品、書籍、雑貨など、小さく軽い商品のEC配送に適したサービスです。荷物は郵便受けへ配達されるため、受取人が不在の場合でも受け取りやすく、再配達の削減にもつながります。
2025年11月に取扱サイズが拡大され、現在は長辺34cm以内、3辺合計60cm以内、厚さ3cm以内、重量1kg以内の荷物を発送できます。宅急便と同等の配送スピードで、最短翌日に配達され、荷物の追跡にも対応しています。
ネコポスの運賃は全国一律で、発送数量などの条件に応じて契約ごとに設定されます。利用できるのは、ヤマト運輸と契約している法人・個人事業主や、ヤマト運輸と契約のあるフリマ・オークションサイトなどの利用者です。
なお、ネコポスは配達日時の指定や対面での受領確認には対応しておらず、紛失・破損時の引受限度額は3,000円です。高額商品や確実な対面受取が必要な商品には、宅急便を利用する必要があります。
冷蔵・冷凍品には「クール宅急便」があり、対応するオンラインショップでは、EC事業者向け配送サービス「EAZY」によって、対面受取のほか、玄関ドア前や宅配ボックスなどの受取方法を選択できる場合もあります。
個人宅向けの小型・中型商品を多く発送する企業や、購入者の受取利便性を重視するEC事業者にとって、比較対象となりやすい配送会社です。
ヤマト運輸が適しているケース
- 個人宅向けの配送が多い
- 小型から中型の商品が中心
- 衣類、化粧品、アクセサリー、雑貨などの小型商品をネコポスで発送したい
- 郵便受けへの配達によって購入者の受取負担を軽減したい
- 冷蔵・冷凍品を発送したい
- 日時変更や置き配など、購入者の受取利便性を重視したい
- ECサイトと配送サービスを連携させたい
主要配送会社2:佐川急便

佐川急便の代表的な配送サービスは「飛脚宅配便」です。法人間のBtoB配送だけでなく、EC通販をはじめとする個人宅向けのBtoC配送においても、全国規模で広く利用されています。
飛脚宅配便は、荷物の縦・横・高さの合計が160cm以内、重量30kg以内の商品に対応しています。通常の宅配便規格を超える荷物については、「飛脚ラージサイズ宅配便」により、3辺合計260cm以内、重量50kgまで発送できます。
小型・中型商品の個人宅配送から、大型商品、複数個口、企業や店舗への一括納品まで対応できるため、BtoCとBtoBの両方を取り扱う企業にとって利用しやすい配送会社です。
特にEC通販では、指定日時への配達、営業所受取、荷物追跡、再配達受付などに対応しています。佐川急便のスマートクラブや公式LINEから、受取人が配達予定を確認したり、対象となる荷物の置き配場所を指定したりすることもできます。
また、商品配達時に代金を回収する「e-コレクト」では、現金だけでなく、クレジットカードやデビットカードによる支払いにも対応しており、通販事業者の代金引換配送にも利用されています。
冷蔵・冷凍品には「飛脚クール便」があり、3辺合計140cm以内、重量30kg以内の荷物に対応しています。冷蔵品は2℃から10℃、冷凍品はマイナス18℃以下の温度帯で輸送されます。
さらに、大型家具・家電の配送、チャーター輸送、国際配送などにも対応しており、商品の大きさや配送先、販売形態に応じてサービスを組み合わせられる点も特徴です。
継続的に商品を発送する法人や個人事業主は、顧客コードを取得することで、運賃の月まとめ請求や法人向けの送り状発行・出荷管理サービスなどを利用できます。
佐川急便が適しているケース
- EC通販など、個人宅向けのBtoC配送が多い
- 企業、店舗、倉庫向けのBtoB配送も行っている
- BtoCとBtoBの配送を同じ配送会社へまとめたい
- 160サイズを超える大型商品を発送したい
- 複数個口の荷物をまとめて発送したい
- 冷蔵・冷凍品を発送したい
- 代金引換や置き配など、通販向けサービスを利用したい
- 物量に応じた法人契約を検討している
主要配送会社3:日本郵便

日本郵便の代表的な荷物配送サービスは「ゆうパック」です。郵便局のほか、ゆうパックを取り扱っているコンビニエンスストアなどからも発送できます。
通常のゆうパックは、荷物の縦・横・高さの合計が170cm以下、重量25kgまでです。25kgを超え30kg以下の荷物については「重量ゆうパック」を利用できます。
日曜日や祝日を含めて全国へ配達され、配達日や配達時間帯の希望、郵便局やコンビニでの受取などにも対応しています。
保冷が必要な商品には「チルドゆうパック」、小型商品には「ゆうパケット」や「ゆうパケットプラス」、印刷物やCD・DVDなどには「ゆうメール」など、荷物の大きさや内容に応じたサービスがあります。
なお、「当日配達ゆうパック」は、対象地域や差出時刻などの条件があるサービスです。すべての地域や荷物で当日配送ができるわけではないため、利用前の確認が必要です。
日本郵便が適しているケース
- 全国の個人宅へ発送したい
- 郵便局やコンビニから荷物を発送したい
- 170サイズまでの商品を発送したい
- 郵便局やコンビニでの受取に対応したい
- 小型商品や印刷物に適したサービスも比較したい
主要配送会社4:福山通運

福山通運は、企業間物流やまとまった荷物の輸送を中心に、全国への配送サービスを展開しています。代表的な小口配送サービスには「フクツー宅配便」があります。
フクツー宅配便の取扱サイズは、荷物の縦・横・高さの合計が160cm以内、重量30kg以内です。営業所への持込みや営業所止めの指定による割引制度も用意されていますが、適用条件や対象営業所については事前確認が必要です。
複数の商品やケースをまとめて企業間で輸送する場合には、「スペースチャーター便」も選択肢となります。
スペースチャーター便は、内寸102cm×102cm×175cmのロールボックスパレット単位で輸送する法人向けサービスです。1台当たりの積載重量は500kg以内で、集荷から幹線輸送、配達までロールボックスパレットを使用して運びます。
商品を1個ずつ別々に発送するよりも、複数の商品をロールボックス単位でまとめて発送した方が、荷札の貼付や梱包を簡素化できる場合があります。店舗への一括納品や、同じ事業所へ複数ケースを届ける場合などに適しています。
福山通運が適しているケース
- 法人宛ての配送が多い
- 複数ケースを同じ納品先へ届けたい
- 店舗や事業所への一括納品がある
- ロールボックス単位で輸送したい
- 小口配送と企業間輸送を組み合わせたい
主要配送会社5:西濃運輸

西濃運輸は、企業間物流、大型商品、重量物、複数個口の輸送などで広く利用されている配送会社です。代表的な法人向け国内輸送サービスに「カンガルー特急便」があります。
カンガルー特急便は、商品の大きさや個数、重量、配送距離、納品条件などに応じて輸送するサービスです。一般的な個人宅向け宅配便とは性格が異なり、企業や店舗、倉庫などへの配送に適しています。
大型・重量物や複数個口の荷物にも対応できますが、荷物の形状、重量、荷役条件、納品先の設備などによって取扱条件が異なります。フォークリフトや荷受け作業が必要な商品については、出荷元と納品先の双方の条件を確認することが重要です。
事業所宛ての小型商品には「カンガルーミニ便」があります。カンガルーミニ便は、1個口20kgまで、3辺合計130cm以内の荷物が対象です。
そのほか、高価品輸送、機密文書回収、貸切輸送など、法人物流に対応した各種サービスが用意されています。
西濃運輸が適しているケース
- 企業や店舗、倉庫への配送が中心
- 大型商品や重量物を発送したい
- 複数個口の商品をまとめて納品したい
- パレットやケース単位の輸送を検討している
- 宅配便規格に収まりにくい商品を発送したい
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配送会社を選ぶ際に確認したい7つのポイント
配送会社を比較する際は、1個当たりの運賃だけでなく、物流全体への影響を含めて判断する必要があります。
1.配送先が個人宅か法人か
個人宅向け配送と、店舗・企業・倉庫向け配送では、適した配送網やサービスが異なります。個人宅への配送が中心であれば宅配便サービス、企業や店舗へのまとまった納品が中心であれば企業間輸送に強い配送会社が候補になります。
2.荷物の大きさと重量
配送会社ごとに、通常の宅配便で取り扱えるサイズと重量が異なります。梱包後にサイズ区分が上がると運賃も上がるため、商品そのものだけでなく、段ボールや緩衝材を含めた梱包サイズで比較することが重要です。
3.出荷件数と配送地域
1日数件の出荷と、1日数百件・数千件の出荷では、適した契約や集荷体制が異なります。全国一律に出荷するのか、特定地域への配送が多いのかによっても、実際の配送コストは変わります。
4.冷蔵・冷凍などの温度管理
食品や化粧品など、温度管理が必要な商品については、対応する温度帯、サイズ、重量、予冷の条件、集荷締切時間などを確認する必要があります。
5.時間帯指定・置き配・受取場所
EC通販では、配達時間帯の指定、置き配、宅配ボックス、コンビニ受取、営業所受取など、購入者が選べる受取方法も重要です。購入者の利便性を高めることは、再配達の削減や顧客満足度の向上にもつながります。
6.送り状発行やシステム連携
出荷件数が多い場合は、配送会社の送り状発行システムと、ECカート、受注管理システム、WMSなどを連携できるかどうかも確認しましょう。送り状データを手入力していると、出荷量の増加に伴って作業負担や入力ミスも増加します。
7.法人契約の運賃と追加料金
法人契約の運賃は、年間物量、1日当たりの出荷件数、平均サイズ、配送地域、集荷条件、繁忙期の物量などによって変わります。
また、基本運賃だけでなく、燃料費、離島・中継料金、時間指定、クール料金、館内配送費、返品運賃、集荷条件などを含めた総額で比較することが大切です。
配送会社の見直しだけではコストが下がらない場合もある
配送費を削減するために、配送会社との運賃交渉だけを行う企業もあります。しかし、出荷する荷物のサイズや梱包方法、出荷拠点、配送地域、作業工程に課題がある場合、配送会社を変更するだけでは十分な効果が得られないことがあります。
例えば、梱包箱を小さくして配送サイズを1段階下げる、複数の商品を同梱する、出荷拠点を配送先に近づける、配送会社を地域や荷物の種類によって使い分けるといった方法もあります。
そのため、配送会社の選定では、運賃表だけで判断するのではなく、入荷、保管、ピッキング、梱包、出荷、配送までの物流全体を確認することが重要です。
ニューウェイなら競争力のある配送価格をご提案できます

今回は、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、福山通運、西濃運輸の特徴についてご紹介しました。
配送会社には、それぞれ得意とする荷物の大きさ、配送先、温度帯、配送方法があります。そのため、自社に適した配送会社を選ぶには、商品の大きさや重量、配送先、出荷件数、配送地域、希望する配送品質などを整理したうえで比較・検討することが重要です。
ニューウェイでは、EC物流、通販物流、店舗向け物流、企業間物流など、さまざまな物流業務を代行しています。商品の入荷・保管・流通加工・梱包・出荷だけでなく、お客様の商品特性や出荷量、配送先に応じた最適な配送会社・配送方法の選定までトータルでサポートしています。
また、物流業務だけでなく、配送会社とのネットワークを活かした配送コストの最適化もニューウェイの強みです。
長年培ってきた物流実績、豊富な配送物量を背景に、配送会社との強固なネットワークを構築しており、他の物流会社と比較しても競争力のある配送価格をご提案しています。
ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・福山通運・西濃運輸など複数の配送会社との取引実績をもとに、お客様の商品特性や配送条件に応じて最適な配送会社を選定するとともに、より良い運賃条件となるよう継続的な調整・交渉を行っています。
そのため、お客様が配送会社と直接契約する場合だけでなく、他の物流会社をご利用の場合と比較しても、競争力のある配送価格をご提案できるケースが数多くあります。さらに、複数の配送会社の特徴を熟知しているからこそ、配送エリアや商品サイズ、出荷量に応じて最適な配送会社を選定し、コストとサービス品質の両立を実現します。
さらに、単に配送運賃を見直すだけではありません。梱包サイズの最適化による配送サイズダウン、配送会社の使い分け、出荷拠点の見直し、倉庫内作業の効率化など、物流全体を見直すことで、さらなるコスト削減につながるご提案も行っています。
「現在の配送運賃が適正か分からない」「他の物流会社と比較して配送コストを見直したい」「物流全体のコストを削減したい」という企業様も、ぜひニューウェイへご相談ください。
現在の物流状況や配送条件を丁寧にヒアリングし、配送運賃だけでなく物流全体を分析したうえで、お客様にとって最適な物流・配送プランをご提案いたします。
※本記事は2026年7月時点で各社が公表している情報および国土交通省の令和6年度宅配便取扱実績をもとに作成しています。サービス内容、運賃、取扱条件は変更される場合があります。最新情報は各配送会社へご確認ください。
