人材不足で再注目!流通業界でICタグが注目されるその理由とメリット

ワザモノ編集部

物流業界では近年、働き方改革や人材不足などが問題として大きく取り上げられています。その問題を解決してくれるものとしてICタグに注目が集まっていることをご存じでしょうか。

 

今回は、いま注目されるICタグとはどういったものなのか、導入することで得られるメリットについて解説します。

 

そもそもICタグとは?

 

ICタグとは、ICチップと小型のアンテナで構成されたもので、ICチップに記憶された情報を無線で読み取る技術のことを指します。現在主流となっているバーコードとは異なり、多大な情報量を記憶できるほか、内容を瞬時に読み取れるなど技術的に優れています。

 

ICタグ自体の厚さは1mm以下と非常に小さなもので、商品の包装に貼付たり、値札タグに組み込んで使用することとなり、無線を使った専用のリーダーとライターを使って情報を読み込むことが可能です。また、新たな情報の追加もできます。

 

このように、現在主流となっているバーコードに比べ非常に優れた技術であることから、今後の流通におけるさまざまな場面で期待されている技術です。

 

ICタグに注目が浴びるその理由とは

 

ICタグが改めて注目されている背景には、少子高齢化による労働人口の減少や、人手不足による労務コストの上昇といった社会的な課題が背景にあります。今後もこうした傾向が続くことが予想され、流通業界や小売業界の効率化は、今後も加速を続けると思われます。

 

流通業界や小売業界は業界全体が、課題に対応するために早急な改善が求められていますが、問題を解決に導いてくれるとして、ICタグの導入が再注目され、徐々に普及が進んでいるのです。

 

ICタグ導入で自社物流が劇的に変化!?目的・メリットとは

 

ICタグを活用する主な導入目的・メリットとして、次の5点が挙げられます。

 

 SCMの効率化

ICタグを全商品に貼り付け、情報をサプライチェーンで共有・活用することで、流通過程の追跡や、商品履歴の参照等のトレーサビリティが向上します。このことは、SCMにおける需給調整等の業務効率化にも繋がることを意味します。

 

流通コスト削減

流通を行う最初の段階でICタグを貼り付けておけば、各過程における商品の検品作業・在庫管理の効率化を図ることができ、その結果、流通コスト削減につなげることができます。

 

データの再書き込みが可能

バーコードは一度情報を買い込んでしまえば、その後、内容を書き換えることはできません。その一方で、ICタグはデータの再書き込みができるため、流通過程において変化した商品の状態などの記録をその都度追加することができます。

 

生産性のアップ

ICタグを導入することで、商品棚やバックヤードの在庫を瞬時に棚卸し可能となります。そのため、在庫管理の効率化を図ることができます。

 

また、発注数や納品数を照らし合わせる検品作業においても、ICタグ導入で一括管理できるため、作業時間の削減が見込めます。

 

セルフレジ化で人件費削減

たとえば生産からエンドユーザーへ直接お届けすることはもちろん、店舗を構えてエンドユーザーへ商品を届けている場合にも大きなメリットをもたらします。店舗に訪れた消費者自らが精算するセルフレジを導入すれば、混雑時のレジの待ち時間が短縮され、店舗側の人件費も削減できます。

 

流通・小売業界におけるICタグ活用事例

 

ICタグの活用について、流通・小売業界における活用事例を2つ紹介します。

 

経済産業省とコンビニ大手がICタグの普及推進

コンビニ大手であるセブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズの5社と経済産業省が、このほど「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を共同発表しました。

 

共同宣言の主な内容は、下記の通りです。

 

・2025年までに大手5社が取り扱う全商品(合計1000億個/年)にICタグを貼り付け、個品管理を実現する
・ICタグを用いて取得した情報の一部をサプライチェーンに提供することを検討する

商品単価の低いコンビニで全商品へのICタグ導入が進めば、他の業界やサプライチェーンでのICタグの活用も大きく進むことが期待されている。

 

全世界でICタグ導入方針のファーストリテイリング

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、全商品にICタグを導入している。その結果、生産性を一気に高めることに成功しました。また、ユニクロ傘下の「GU」でも、既にICタグを利用しており、セルフレジも導入されています。

 

ファーストリテイリング以外にも、アパレル業界ではBEAMSやしまむらでもICタグの導入や試験導入が進んでいます

 

また、紳士服販売チェーン「洋服の青山」を展開する青山商事でもすでにICタグが導入されており、物流センターの無人化を実現しています。

 

このような流通業界においては、小売業と比べ商品単価が高いということもあり、導入がスピーディーに進められています。

 

時代に合った物流を目指すためにICタグを含めたシステム等の動きは要注目!

 

今回ご紹介したように、ICタグが改めて注目されている背景には、少子高齢化による労働人口の減少や、人手不足による労務コストの上昇といった課題があります。

 

この問題は、ICタグ導入をはじめ、さまざまな観点から早期解決を目指す必要があるともいえます。

 

ICタグの導入においてはまだまだ発展途上であるため、導入を躊躇する企業も多いのが実情ですが、将来の重要なシステムにおける開発要件であることに違いはありません。

 

今後の動向を踏まえつつ、自社に必要なシステムを導入していくことが重要といえます。

 

一方で、現時点で物流業務においてコスト削減や人手不足、販路拡大などを考えている場合は早急な対応が必要となってきます。

 

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